歯がたたない

朝9時、西の方に青空が広がってきました。
昨夜は新たに20センチほどの雪がつもりました。
スキー日和、除雪日和かな。

息子の奥さんが、
パン屋さん業界では有名な上田のルヴァンに
アルバイトに行っているので、
ときどきパンを買ってきてくれます。
おいしいんだ、このずっしりとしたメランジェ。
このパンは外側は、ばりっと固く、
中は、しっとりもちもちで
噛みごたえがあっておいしい・・・
でも切るのも一苦労、
食べるのも私の歯では外側は手強すぎる。
このパンを食べながら、
「歯がたたない」という言葉が浮かびました。

硬いパンが噛みちぎれない
(歯医者さんから、噛みしめる、
歯を食いしばるようなことはしないようにとの
温かいご助言をいただいております)、
細かい字が読めない、編み目が見えない、
針に糸が通らない、ホコリが見えない、
入れ歯が外れる、むせる、
目が覚める・・・

いろんな年寄り向けの広告、
雑誌の見出しなどを見て、
「歳をとるとこんな物がいるようになるのぉ」
などと疑っていたことが、
今は「なるほど、こういうことだったのか」と、
あまりにその広告に書いてあったことに
そっくりな自分がいて、感心するというか、
リアルさがおかしくて笑えてきます。
歳をとることは、
子どもの時のように、できることが増えるのではなく、
できないことが増えていくのですが、
それはそれで新しい発見が多くて面白いですよ。

おしりが温かいと幸せな気分になれるって、
日本人が発見したのかしら。
オバアサンは、この特等席に座り込んで

精米機の加減なのか、棚田の玄米に籾付きが多くて、
食べた時にあまりに気になるので選別してます。
それがね、何回見ても見逃すのです。
こういうことすら、なんか要領悪くなってるのよねぇ。
背中を丸め、米粒を選り分ける自分の姿を、
「妖怪小豆あらいってこんな感じだったのかも」
とか「日本昔ばなしのおばあさんみたい」
と、一人笑い。
米粒眺めてニタニタしてるって、
確かに妖怪ですねぇ。
籾殻探す冬の午後、なんかのどかで、
いい感じだなぁ。