松本 夏の終わりに

ふと思い立って、友人に会いに松本に行ってきました。
松本は、住んでみたい町と思えるような魅力があります。
文化も自然があるような気がするから。

まさか峰の原から自転車で行ったなんてことでは、ありません。
ここがスタート地点。
後ろは、今年からセイジ・オザワ松本フェスティバル
となった会場です。

最初に工芸家友人の留守宅に届け物をして、
次に高齢者施設に住む友人を訪ね、
近況報告や太平洋戦争のお話をうかがったりして、
おしゃべりを楽しんで、
「もう帰るの。もう明日会えるかどうかわからないよ」
などと引き止めてくださるのを
「また来月来ますから」と、
後ろ髪引かれながらお別れして、

里山の観察に行くという友人と、
お弁当代わりのパンを買いに
昔ときどき立ち寄っていた絵本屋さんの裏にある
ちいさなパン屋さんに立ち寄りました。
もう10年目だというパン屋さんですが、
売り場は3人も入れば満員で、
外でこうして待っておられます。

お母さんたちが中心になって働いておられるそうですが、
このパンの種類の多さに目が奪われます。
しかも、それほど高くない気がします。
人気なのはわかるなぁ。
私は、お昼用にひじきの煮ものがたっぷり入ったピタパンと
自家製カスタードクリーム入りの出来立てパンを買いました。
これで準備万端。

そして、安曇野を一望できる山の上で、
贅沢なお昼をいただきました。
景色は、なによりのご馳走です。

お腹もいっぱいになって、さて草原の植物観察。
峰の原ではもう散ってしまった、ススキの花が咲いてました。
これはもうルーペがなくちゃです!

峰の原の草原では見たことがないツルボという花が
草地一面に風に揺れて咲いていました。

シラヤマギク
これは峰の原でも見かけたような。

これも初めて見ました。
花は下の写真をご覧くださいね。

オケラというそうです。
オケラというと虫のオケラを思い浮かべますが、
こういう字を書くそうです「朮」。
そうか、大晦日の「をけら参り」というのは、
ここからだったのね。関西人にしかわからないかな。
そうか、61年目にして初めて知りました。

何気ない植物の名前にも、
いろいろなことが隠されています。
和名は特におもしろい。
まだまだ知らないことだらけ。

ずいぶんかれんなオトコエシ。
オトコエシとオミナエシにも、
言われがあるのだと友人が教えてくれました。
ふむふむ、そのお話は13日の峰の原の
観察会で聞けるはず。

これは峰の原では見ない(あるのかなぁ)ヒヨドリバナ。
この仲間が、ヨツバヒヨドリ。
フジバカマの仲間です。

これも初めて聞いた名前。
リュウノウギク。
何か形がとても整った感じがします。
秋遅くに白い花を咲かせるようです。

この長峰山でも日本鹿の被害が
出始めてると聞いていたら、
なんと目の前に・・・
昼日中にも、どういうこと。
はぐれたのか、一頭しか見ませんでした。

友人たちの活動は、こちらをご覧ください。
たいしたもんだ!

長くなりましたが、最後にここへ行きました。
先週の日曜日に「機会があれば行ってみてね」と、
御代田の住む友人夫妻から紹介された康花美術館。
友人のエントロピー学会の研究者仲間の方で、
30歳で亡くなった画家のお嬢さんの作品展示のために
美術館を開設したと聞き、
何か重たさを感じ、「いつか行ってみます」と
生半可な返事をしていたのに、
まさか翌週に行くことになるとは・・・

何かご縁があったようです。
見る前のためらいが、帰る時には、
まるで教会から出てきた時ような
謙虚な気持ちに変わっていました。