プリンケーキ

気温が変わっているところなのか、
霧の朝となりました。

大学生の合宿も今日でおしまい。
まかない付きの下宿屋のオバちゃん、
独身寮の管理人さん、
口うるさい近所のおばあさん、
そんな感じで彼らと一緒にいました。

しかし今回は、
電灯やストーブやこたつのスイッチもチェックし、
「開けたら閉める!」と叱られることもなく、
「なんでも食べないと、きれいになれないよ」と、
イヤミをいわれることもなく食べ物は残さず、
時間を守り、きちんと会計をし…
彼らのほうが私なんかより、ずっとしっかりしています。
頭いいのねぇ、スマートだわ。

私がペンションの献立を決めるとき、
お客さんは、こういう日にはなにを
食べたいと思うのかとまず想像してみます。
もちろん予算も材料も私の技術にも
限りがある中でですけれど。

例えば彼らのような
食べ物にも興味のある若い子たちには、
何がいいんだろうかとか、
寒いスキー場で、
何日も合宿して疲れてくると何がいいのかなとか、
昨日は中華風で、一昨日は和風だったから、
今日は洋風がいいかなとか、
私が若かったらどれくらいの
ボリュームのものが食べられるのかなとか、
色合いはどうかなとか、
味のバランスはどうかなとか、
腹ぺこな彼らを待たせずに
温かいものを出すにはどうすればいいのかなとか、
そして、少しでも食事をするのが嬉しい、
ほっとすると感じてもらえるものはないかしらとか…
簡単にヒットは、出ないのですが、
彼らのおかげで、サビつき気味の
頭使わせてもらえました。

いつも、だいたいデザートは果物ですが
(手抜きのようですが、
長野は本当に果物の種類が豊富で、
おいしいんですもの)、
昨日は新作プリンにチャレンジ。
きっと彼らなら私のチャレンジを
受け入れてくれるだろうと考えました。

ただのプリンじゃなくて、
プリンケーキなんですよ。
ちょっとカラメルが苦くなりすぎたけど、
ま、苦味も大人の味ということで許してもらいました。

自分も食べて「おいしい」と喜びすぎて、
完成品の写真を撮り忘れました。
うふふ、彼らのおかげで、
私のおやつに新メニューが加わりました。
ありがとね!