なつかしい味

このりんごの名前は王林。
このりんごを食べると、
昔、食べたインド林檎を思い出します。
そして、りんごの味とともに、
私がまだ小学校に行く前の
昭和30年頃の神戸、六甲の市場の前の
露天の果物屋さんを思い出すのです。
りんごの木箱を並べたお店だったかなぁ。
リヤカーだったかなぁ。
もう50年、いいえ、60年近く前のことです。
あの近くの大きなクスノキも、
あの市場も、まだあるのかしら。
古い建物は震災でも倒れたでしょうね。

60年前は大、大昔。
25年前も昔ですね。
熱帯林保全のための寄付金にするために、
アルミ缶を集め始めて25年が過ぎました。
アルミ缶を片付けるたびに、
いろんな人がいたなぁ、いろんなことが
あったなぁと思い出します。

私がアルミ缶を片付けている傍では、
メカ好きの男子が3人、
車のタイヤを変えながら、車の話をしてました。
一人はまだ3歳ですけどね。
この子が私の歳になった頃、
峰の原のことを思い出すかしら。